4月29日。早朝から、僕らはフィールドトリップへ向かった。国際会議が4日後に控えていた。一日でザンビアの首都ルサカを回らなければならない。それでも、ラティーノ達はバスの中で合唱を始める。皆に微笑みがひろがった。

事前の数多のレクチャーで、イメージは出来ていた。それでも、このアーバンスケープに皆やられた。荒廃した赤土の空地。ゴミの山。そのとなりに、Central Business District (CBD)。ルサカは、広大な空地が離散していることで知られる。レクチャーによれば、まとまりのないフォーマルなアーバンデザインと、インフォーマルなスクォッターに代表されるスプロールが、広大な敷地に場当たり的に繰り返され、矢継ぎ早に土地が残されたようだ。この国では、インフォーマルな開発も認められている、不思議な、複雑な政策が存在している。後々触れたいと思うけれど、アフリカンコンテクストを読む上で、インフォーマルシティは外せない。



ある空地にシティマーケットが占拠していた。コンパウンド(貧困住居)も同居している。この写真は後々貴重なものとなった。撮る度に住民が激怒する。僕らは、止む無くデジカメをポケットに納めなおした。ザンビア全土で撮影は嫌われる。とりわけ、CBD付近にあるシティーマーケットは固く、固く拒絶される。帰国後、4−500枚を数える写真を整理しているけれど、シティマーケットは数えるほどしかない。
建物は小ぶりで、身を寄せ合うように連なっている。木造の柱と、藁葺きやトタンの屋根、壁は殆どなく、吹きさらしだった。政府に許可されていない店舗が殆どで、したがって、CBDの外周部に占拠する。スクォッターのロケーションとも連動して、このマーケットは、都市難民の、いわばオアシスとして機能している。奥まで入ると、床屋やバーといった多種多様な生活機能も見れた。近年では、肥大化した一部のシティマーケットが、深刻な都市問題をもたらしていると聞く。交通渋滞、大気・上下水汚染、そして犯罪。別に必要でもないバナナやノートを買って、僕らはインタビューを試みた。彼らの多くは、数100km離れたところからやってくるという。朝8時から夕方6時くらいまで、週日運営している。どうやら外国人が、こうした地元のマーケットを訪れることがそうとう珍しいらしい。追われている罪人のように、皆の視線を束ねてしまった。